ぜんまい知恵袋〜時計の疑問に答えます〜/第8回 風防の素材について

時計特集

Q:風防の素材、サファイアクリスタルとミネラルガラスって何が違うの?

加工の難しいサファイアクリスタルではあるが、技術の進歩によってその成形にも多様性が生まれている。現在、立体型風防はドーム型やボックス型と呼ばれる、かつてのプラスティック風防を思わせる造形のものが主流だ。また、ボヴェ「リサイタル20 アステリウム」のように複雑機構を収めるためサファイアクリスタル風防を大きく湾曲させたものも近年では増えてきた。

ボヴェ「リサイタル20 アステリウム」
手巻き(Cal.17DM02-SKY)。1万8000振動/時。パワーリザーブ約240時間。18KRG(直径46mm)。30m防水。4850万円(税別)。DKSHジャパン℡03-5441-4515

A:腕時計の文字盤をカバーする風防には、さまざまな素材が使われています。1970年代まで一般的だったのが、プラスティック製の風防です。ヘサライトやプレキシガラスといったものも、プラスティック製風防に含まれます。価格が安く、割れにくいというメリットはありますが、半面、傷が付きやすく、紫外線に当たると劣化するというデメリットがあります。そのため、70年代以降になると、一部の時計メーカーはミネラルガラスを使うようになりました。プラスティック製風防に比べて傷が付きにくいというメリットはありますが、強いショックを与えると割れてしまいます。そのため、80年代以降、一部の高級時計メーカーは人工サファイア(サファイアクリスタル)を風防に使うようになりました。傷が付きにくく、割れにくいサファイアクリスタルは、風防に最適な素材です。しかし加工が難しいため、コストが上がるという問題があります。とりわけ、立体的なドーム型風防は平面に加工したサファイアに比べて、5倍から10倍程度コストが掛かると言われています。


Recommend おすすめ記事

News ニュース