時計の寿命って一般的にどれくらい?/ぜんまい知恵袋〜時計の疑問に答えます〜

時計特集

Q:時計の寿命って一般的にどれくらい?

広田雅将

A:一般論を言うのが非常に難しいのが、時計の寿命です。一般的なクォーツ式ムーブメントを載せた時計の場合は、どんなにメンテナンスしても30年が限界と言われています。しかし、パテック フィリップやジャガー・ルクルトのクォーツ時計、グランドセイコーの9F系や、シチズンの高級クォーツ時計のように、長期間の使用を前提としたクォーツ時計は、直せる構造を持つため、理論上はより寿命が長いのです。

一方、機械式時計の寿命は、クォーツ式時計よりもはるかに長く、そのためしばしば一生モノと言われます。大きな理由は、電子回路を持たないためですが、もうひとつの理由として、完全に分解できるものが多いからというのもあります。もっとも、直すのに必要な部品のストックは国産時計メーカーの場合、生産中止から10年、スイスの一般的な時計メーカーでも10〜30年ほどしか持っていません。ただしスイスやドイツの“超高級時計メーカー”は、この限りではありません。基本的にこれらのメーカーは、修理費さえ払えば何年前の時計であっても修理してくれます。

電子回路を持たず、また完全に分解できる設計を採っている多くの機械式時計に関しては、理論的にはパーツさえ手に入れば直すことができる。とはいえ、生産終了後のパーツ保有義務期間が過ぎたものに関しては、必要な部品が手に入らずに直せないケースも出てくるだろう。なお、一部の高級時計メーカーの中には、創業時から販売したすべての時計を修理可能とうたっているところもある。
画像は『クロノス日本版』No.74(2018年1月号)第3特集「メンテナンスの最前線」内「正規メンテナンス/オーバーホール白書[2017-2018]」より抜粋。なお、価格をはじめとする情報は掲載当時(2017年11月3日)のものである。


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