時計の文字盤の種類はさまざま。お気に入りの一本を探すには

時計特集

腕時計は、手首に直接つけて日々をともに過ごしていく相棒となる腕時計。無数の時計のなかからベストな一本を選ぶには、何を基準に探すべきだろうか。時計愛好家でなくともポイントとなるのが、時計の「顔」となる文字盤である。


腕時計の文字盤デザインの種類を知る

腕時計の文字盤にフォーカスしてみると、想像以上にデザインが豊富であることに気付く。

お気に入りの一本を見付けるための必須知識として、まずは文字盤の装飾技法を紹介しよう。

繊細な美しさのあるギヨシェ

ギョシェ彫り

ギョシェ彫りの代表格であるクル・ド・パリとフランケ。さまざまなギョシェ彫りを組み合わせ、独自の美しさを見せるブレゲの「クラシッククロノメトリー7727BR」価格433万円。

ギヨシェは金属製の文字盤に、手動旋盤あるいは型押しにより規則的な凹凸を彫る装飾技法だ。

1650年ごろから文字盤に用いられるようになった。当初は装飾的な意味合いが強かったのか? のちに視認性を高める技法として昇華したのが、伝説的時計師アブラアン=ルイ・ブレゲである。

ピラミッド形の鋲を連ねる「クル・ド・パリ」や、細かな平行線を連ねる「リズレ」などが伝統的なデザインとして広く用いられる。

他にも、中心から放射状に直線を連ねる「ソレイユ」や、波紋を連ねる「フランケ」などさまざまな文様があり、ひとつの文字盤に複数のギヨシェを施すことも稀ではなく、メーカーにより、その手腕が発揮される。

ソレイユを施した文字盤をソレイユダイアル、フランケならフランケダイアルといった呼称もされる。

上品な艶感のあるラッカー

ポートフィノ・ハンドワインド・ムーンフェイズ“150イヤーズ”

透明のラッカーを12層まで塗り重ねることで、独自の奥行きと立体感をもたらしたIWC「ポートフィノ・ハンドワインド・ムーンフェイズ“150イヤーズ”」。18Kレッドゴールドケース。価格247万円。

ラッカーとは、文字盤に塗料を塗布する装飾技法だ。ラッカーダイアルでは、有色あるいは無色の塗料を、薄く均一に吹き付けては乾燥させることを繰り返す。

塗料を何層にも重ねることで代休性が高められ、艶感のあるしっとりとした上品な色合いが得られる。

ラッカーの吹き方や磨きの方法次第で立体感や光沢感が得られることから、後述するエナメルダイアルと似た風合いになることも特徴だ。

このため、エナメルダイアルと比較されることも多く、同モデルのラッカーダイアルバージョンとエナメルダイアルバージョンの2種類が発売される場合もある。

優美で価値の高いマザー・オブ・パール

クロノマットJSPブラック マザーオブパール 日本限定モデル

角度によって輝きを変えるMOPはレディスモデルだけでなく、メンズモデルでも人気の素材だ。ブライトリング「クロノマットJSPブラック マザーオブパール 日本限定モデル」。300本限定。価格108万円。

マザー・オブ・パールとは、天然あるいは養殖の真珠を養成する貝を使用した文字盤を指す。頭文字から略してMOP、真珠母貝あるいは単にシェルと呼ぶこともある。

光沢のあるマザー・オブ・パールの内側を薄くスライス。コーティング処理をして金属製のベースプレートに貼り付けたものがMOPダイアルだ。

光源の位置や見る角度によりさまざまな表情を見せ、ベースプレートを彩色するなど、色を加えることで、さらに複雑な色調が得られる。

優美な輝きを得るためには素材の厳選はもちろん時計師による緻密な調整が必要であり、天然の恵みである真珠母貝を使用することから、仕上がったMOPダイアルはふたつとして同じものは存在しないため、希少価値が高い。

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