国内の時計フェアにも変革の風

時計特集

ウォッチジャーナリスト渋谷ヤスヒトの役に立つ!? 時計業界雑談通信

ジュネーブとバーゼルで毎年開催されるスイス2大時計フェアが大手時計グループやブランドの撤退によって改革を迫られている一方で、香港時計フェアやドバイ時計フェアが規模を拡大。さらにラグジュアリーグルーブによる発表イベントの独自開催が相次ぐなど、大きな変革期を迎えている時計業界。同様の「再構築」が起きているのは、海外だけではない。日本国内での新作展示会も大きな転機を迎えているのだ。

渋谷ヤスヒト:取材・文・写真 Text & Photographs by Yasuhito Shibuya


国内の時計フェアにも変革の風

 日本では、セイコーとシチズンの2大時計メーカーが中心となり、1990年代からこれまで、春と秋の年2回、合同で開催されてきた「Japan Watch Collection」(JWC)が、イベント名と開催日は同一でまとまりは維持するものの、今年2020年からセイコーウオッチ、シチズン時計、エプソン販売の3社がそれぞれ別の会場で開催する形態に変更された。

 なぜこのようなかたちに変更されたのか? 複数のメーカー関係者に話を聞いた。が、その理由について、各社から明確な発表は特にない。

 年前半の開催日は2月4日と5日。全部を見て回るには、これまでよりかなり時間がかかる。JWC出席者は丸の内の2カ所、品川の1カ所の合計3会場を自力で巡ることになる。ただ、自分のようなプレスにとっては日常的なことで、特に違和感はない。

2020年前半に開催されるセイコーウオッチ、シチズン時計、エプソン販売の3社による「Japan Watch Collection」の案内状。今年から、会場が3社別々に変更された。

 ただ、このために東京にやってくる日本全国の時計店の方々にとっては、慣れない場所を何カ所も回らなければならないのは、かなりの負担ではないかと心配してしまう。「誰のための展示会か」といえば、JWCは誰よりも時計店の方々のために開催されるもの。部外者としては「不便なのでは」と心配してしまう。

 とはいえ、それぞれの独自会場での開催は、これまでよりメーカーやブランドの世界観を活かした、凝った趣向の展示が可能になる。その意味では今年の各社がそれぞれ、どのような新作をどのように展示するのか楽しみだ。

 そういえば、いつ頃からだったか、JWCでの写真撮影はNGになっている。独自会場になってからも、NGの状態は継続されるのだろうか。もちろん発表前にSNS等に投稿・公開するのは論外だが、その点も含め、今年のJWCの動向にはいつも以上に注目が集まるのは必定だ。


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