タグ・ホイヤー/モナコ Part.3

アイコニックピースの肖像

MONACO Calibre12 CHORONOGRAPH
2nd Generation Model
〝復刻版モナコ〟の仕様を受け継ぐ現代スペック機

タグ・ホイヤー

モナコ キャリバー12 クロノグラフ
1997年に復活したモナコの最新版が、2014年に発表されたRef.CAW2111である。外観は2005年のCW2113に近いが、サイズが大きくなったほか、ディテールも改善された。自動巻き(Cal.12)。59石。パワーリザーブ約40時間。SS(縦39×横39mm)。100m防水。57万5000円。
吉江正倫:写真
広田雅将(本誌):取材・文
[連載第50回/クロノス日本版 2019年3月号初出]

 1997年にリバイバルしたモナコ(Ref.CS2110)の構成を継承するのが、「モナコ キャリバー12クロノグラフ」である。もっとも、キャリバー12と銘打たれてはいるが、搭載するのはオリジナルのクロノマティックではなく、セリタ製のSW300に、デュボア・デプラ製のクロノグラフモジュール(DD2000系)を重ねたものだ。

 ケースサイズは縦横ともに39㎜。これはかつてのモナコに同じだが、先述の通り、ケース構造は普通の2ピースに改められた。設計上の面白みには乏しいが、気密性は大きく向上している

 ちなみに1997〜2010年まで、モナコのケースサイズは38㎜だった。しかし、14年発表の本作(Ref.CAW2111)からはオリジナルと同じ39㎜とされたほか、ディテールも大幅に改善された。例えば四角い風防。かつてはプラスティック製で、角が丸く、面にも歪みが見てとれた。しかし今は、硬いサファイアクリスタルに変更されたほか、エッジが立ち、面の歪みも解消された。

 ケースの仕上げも同様である。ケースの角にポリッシュ仕上げを加えるのが、モナコの伝統だ。かつてはお世辞にも面が整っているとは言いがたかったが、サテンとポリッシュを併用した2014年以降のモデルは、今や価格以上の仕上がりを見せる。複雑な形状にもかかわらず、きちんと角が立っている点で、以前とは別物と言ってよい。 

 ブルーの文字盤も進化を遂げた。2005年のRef.CW2113以降、モナコの一部モデルは下地に筋目模様を施し、その上から着彩した文字盤を採用してきた。基本的なデザインや色は同じだが、以前より色味が安定した結果、落ち着いて光るようになった。タグ・ホイヤーの成熟を感じさせる現行モナコ。これをベースにしたのが、次に紹介する〝マックイーン復刻版〞だ。

(右上)ファーストモデルは3時位置に30分積算計を持っていたが、1997年以降のモデルはスモールセコンドに改められた。基本的なデザインは前作のCW2113を受け継いでいるが、針がわずかに太くなり、対して書体は細くされた。
(左上)ファーストモデルとリバイバル版の大きな違いが、プッシュボタン。ケースデザインに合わせるべく、スクエアに仕立て直された。加工精度の高さはプッシュボタンの鏡面を見れば明らかだ。
(中)いわゆる「現代版」のモナコは、左ではなく標準的な右リュウズになっている。ケースサイドを湾曲状に絞ってファーストモデルのような見た目を与えているが、ケース構造は凝った「コンプレッサー2」ではなく、標準的な2ピースである。
(右下)1997年以降、モナコは基本的にネジ留めの裏蓋を持つが、2014年リリースの本作からは、シースルーバックに変更された。
(左下)モナコの進化を端的に示すのが、四角い風防である。オリジナルモデルはもちろん、1997年のリバイバル以降も、長らくモナコはプラスティック製の風防を備えていた。しかし2009年の「モナコ 40周年復刻モデル」で初めてサファイアクリスタル製の風防を採用。翌10年からは、レギュラーモデルのキャリバー12にも使うようになった。切り立った角と、歪みのない風防は、モナコのルックスを大きく改善した。

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