初代G-SHOCK、技術的な文化財に選ばれる!

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2008年から国立科学博物館は、先人たちの経験を次世代につなぐべく「未来技術遺産」の登録制度を開始した。そして今年は26点を追加。腕時計からはカシオの耐衝撃デジタルクォーツ腕時計「カシオ ヘビーデューティースポーツ DW-5000C」(1983年)などが選出された。

2019年は未来技術遺産に計26点が新たに認定

G-SHOCK DW-5000C

カシオ「G-SHOCK DW-5000C」(1983年)
耐衝撃性能を高めた「G-SHOCK」の1号機。ムーブメントに伝わる衝撃を多段階で吸収する「5段階衝撃吸収構造」と、ムーブメントを可能な限り中空に近い構造で保持する「点接触心臓部浮遊構造」によって、今までの腕時計からは想像できないほどの耐衝撃性能を確保した。このモデルの普及により、かつて腕時計が対応できなかった過酷なアウトドアやスポーツシーンでの使用が身近なものとなった。

カシオ、シチズン、セイコー3社ともに受賞

 2008年から国立科学博物館は、先人たちの経験を次世代につなぐべく「未来技術遺産」の登録制度を開始した。18年までに選ばれた数は259。その中には、世界初の量産型クォーツ腕時計である「セイコー クオーツアストロン 35SQ」(1969年)や世界初多の局受信型アナログ電波修正時計「シチズン電波時計(Cal.7400)」(1993年)も含まれる。

 そして今年は26点を追加。その中には、一眼レフの祖となった「ニコンF」(1959年)や、世界初のコンパクトディスクプレーヤー「CDP-101」などが含まれるほか、時計の分野からも3つのモデルが追加された。

 カシオの耐衝撃デジタルクォーツ腕時計「カシオ ヘビーデューティースポーツ DW-5000C」(1983年)は、いわずとしれたG-SHOCKの初号機。登録基準は「日本経済の発展と国際的地位の向上に一時代を画するような顕著な貢献のあったもの」とある。

シチズン クリストロンソーラーセル

シチズン「シチズン クリストロンソーラーセル」(1974/76年)
シチズンは、1974年にソーラーパネルで発電する腕時計のプロトタイプを作成。その2年後に、世界初の太陽電池充電式のアナログクォーツ式腕時計を発売した。単結晶シリコン太陽電池を8枚使用することで最大5年間、充電なしで動き続ける。今や、日本の時計では当たり前になった光発電搭載腕時計の祖である。

 太陽電池アナログクオーツ腕時計『シチズン クリストロンソーラーセル 「Cal.8629-7J」』(1976年)は、今や当たり前となったソーラー時計の祖。国際的に見て日本の科学技術発展の独自性を示すもの、という理由で選出された。

セイコー クオーツ LC V.F.A. 06LC

セイコー「セイコー クオーツ LC V.F.A. 06LC」(1973年)
1970年代に普及し始めたLEDに比べて、LCDは視認性に優れるだけでなく、省電力で、多機能表示に適していた。このLCDを用いて、世界で初めて時・分・秒を表示したのが本作である。以降、基本的にすべてのデジタルクォーツは、LEDではなくLCDを搭載するようになった。これは、V.F.A.の名を冠した、特別調整品である。

 そしてもうひとつが、世界で初めて、時・分・秒の6桁表示をLCD表示で実現した、液晶デジタルクォーツ腕時計の「セイコー クォーツLC V.F.A. 06LC」(1973年)である。これも、クリストロンと同じ理由で選ばれた。

セイコー クオーツ LC V.F.A. 06LC

諏訪精工舎(現・セイコーエプソン)が独自に開発したFE(Field Effect)方式液晶の概念図。LEDと異なり常時時間が分かるほか、消費電力もはるかに小さかった。後に同社は液晶の事業化に取り組み、現在では液晶プロジェクター事業に発展させた。

参照:http://sts.kahaku.go.jp/material/(重要科学技術史資料)

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